けがをした!傷跡を残さない処置のしかた
お子さんがお外で走りまわった挙句,大きな擦り傷を作った.バイクで転んでけがをした.スポーツをしていて傷ができてしまった.などなど,大人になればその回数は減るものの,身の回りの人やご自身が傷口を作ってしまうことは誰にでもあります.
僕自身,バイクで何度か滑って転んでしまい,大きな傷を作ってしまいました.偶然大学の近くで転んでしまったため,大学の保健センターに行ったところ,傷口をキレイに直す方法を教えてくれましたので,本日はその方法をご紹介します.
けがをしたときの応急処置
最もケガで多いと考えられる擦り傷は,土や砂で汚れている可能性が高いです.汚れから細菌やウイルスに汚染される可能性があるので,痛くても頑張って水道水で洗ってください.皮膚の汚れを洗い流すだけで,皮膚のトラブルはかなり回避できます.早くきれいに洗うことが大切です.
どうしても痛い場合は,人間の体内と同じ濃度に調製された生理食塩水(点滴液)で洗うことによって痛みは大きく低減します.これは,末端神経周辺の濃度と水には大きな差があるため,生理食塩水を使うことで軽減できています.
切り傷や刺し傷もどうように水や生理食塩水できれいに洗い流してください.
傷口への処置
傷跡を残しにくい治療法として近年注目されているのが「湿潤療法」です.
湿潤療法では,傷口をワセリンやキズパワーパッドなどで閉鎖して,湿潤環境を保つようにし,乾かさないよいに心がけることが大事になってきます.
傷口を濡らすと,以下のようなメリットがあります.
- 痛みが少ない(乾いている間は痛い)
- 傷の治りが早くなる
- 傷口がキレイに治る
やり方はすごく簡単.洗浄し汚れを落とした傷口にワセリンを塗ります.ワセリンがない場合,塗らなくても大丈夫です.その後,傷口を覆うようにしてキズパワーパッドやサランラップ,防水形の絆創膏を貼るだけです.
傷口をしっかり覆っているのでシャワーをかけて洗うことができ,けがをした時の最大の「敵」であるお風呂もそれほど気にならなくなります.これなら,お風呂を嫌がるお子さんも安心ですね.
その後の経過観察
処置した傷口は1, 2日程度に1度きれいに洗って再度ワセリンを塗ります.その後再び,傷口を覆うという作業を繰り返します.
これまでの治療法だと,傷口を覆っていた絆創膏やガーゼと傷口がくっついてしまうことがよくありましたが,湿潤療法では傷口が何かにくっつくことは少なく,直りかけてきた皮膚をそのままはがさずにいられるし,痛みも少なく済みます.
湿潤療法ではかさぶたができないため,傷跡もすごくきれいに直すことができます.
僕の場合,大学の保健センターでワセリンと抗生物質が入った軟膏を処方してもらいました.傷口に軟膏を塗って,その上からガーゼと包帯を巻いたり,絆創膏を貼ったりしましたが,いずれも湿潤療法で大事な潤いを保つということができず,皮膚とガーゼ部がくっついて痛い思いをしました.最終的に行きついたのは,まず軟膏を傷口に塗ってその上からサランラップを二重に巻きます.こうすることで湿度も保たれて傷口も完全に覆われます.さらに,スポーツや洋服のインナーに切るような通気性の良いぴっちりしたインナーを切ると,サランラップや傷口が周りに見られず快適に過ごすことができます.
大切なお子さんがもし傷を作って帰ってきても,痛みが少なくしかもきれいに治るというのは,とてもうれしいことですね.
